NHK杯(ISUグランプリシリーズ日本大会)

ここでは、「ISUグランプリシリーズ」の6大会のうちのひとつで、日本で開催される「NHK杯(ISUグランプリシリーズ日本大会)」について、詳しく解説します。

歴史

第1回大会は、1979年に国立代々木競技場で開催されました。この年は、開催元である日本スケート連盟の創立50周年にあたる年でした。

それ以前にも国内で「日ソ親善フィギュアスケート」(エキシビジョンのみ)や、「国際チャンピオンズ大会」(日本、ソ連以外の選手も参加)などがありましたが、アジアにおける本格的な国際競技大会としてはこの大会が初めてでした。

その後、ISUチャンピオンシリーズ(ISUグランプリシリーズの前身)に1995年に組み込まれ、現在に至ります。

開催時期

NHK杯は、ISUグランプリシリーズの6大会のうち最後に開催されるものです。6大会の第一戦となるアメリカ大会は10月中旬に行われ、以後のカナダ、中国、フランス、ロシアの大会を経たのち、NHK杯は11月下旬から12月上旬に開催されています。開催場所は国内で特に固定されていませんが、関西以北を中心に全国各地で開催されています。

大会内容

スケートカナダやスケートアメリカ等に代表される欧米の国際大会ではコンパルソリーフィギュアを行うことが通例でしたが、1979年の第1回大会以来、コンパルソリーフィギュアを行わずショートプログラムとフリースケーティングのみが実施されています。(1983年の第5回大会は例外)ちなみに、日本の選手は伊藤みどり選手などコンパルソリーが比較的苦手な選手が多かったようです。

それ以後、1991年に国際ルールでコンパルソリーフィギュアが廃止となったため、世界が日本のスタイルを追った形となりました。

 

日本人選手の活躍

日本人にとっては、本国で開催される大会であるため、強みがあります。

2002年大会から2006年大会までの間、女子シングルは日本勢が5連覇を果たしました。また、2005年大会では、織田信成、中野友加里両選手が男女シングルで各々優勝を果たし、男女でトップを飾りました。さらに翌年の2006年は男子シングルの1~3位が髙橋大輔選手、織田信成選手、小塚崇彦選手、女子シングルの1~3位が浅田真央選手、村主章枝選手、中野友加里選手となり、男女ダブルで日本人が表彰台を独占する結果となりました。

 

テレビ放映について

概ね、男女シングルの模様は総合テレビジョンでゴールデンタイムに生中継されることが多いです。また、ペアやアイスダンスなどは1990年代ごろまでは主に総合テレビで夕方に中継、それ以後は衛星第1放送(現・BS1)で生中継されています。

また、最終日に上位入賞者によって催される「エキシビジョン」は、ゴールデンタイムに総合テレビで録画中継されるのが通例でしたが、近年のフィギュアスケートブームの流れを受け、2013年以降は生中継の時間帯を増やし、エキシビジョンも生中継となっています。

なお、この大会のスタートが、日本におけるフィギュアスケートブームの始まりとリンクしています。特に昭和50年代当時は、視聴率が20%超となることもありました。

 

2008年の記念展について

2008年9月殻11月にかけて「NHK杯フィギュア30周年記念展~銀盤の軌跡~」が開催されました。選手写真、衣装やトロフィー、過去の大会映像等の展示を中心として、数々の名シーンに彩られたNHK杯の歴史を振り返る趣旨で開催され、東京・千葉・名古屋を巡回しました。

 

2016年の特別大会について

東日本大震災発生から5年たった2016年、過去のNHK杯国際フィギュアスケートに出場した選手による特別大会として「NHK杯フィギュアスペシャルエキシビション」が、盛岡市アイスアリーナで開催されました。

被災地と関係が深い羽生結弦選手、荒川静香選手、鈴木明子選手を筆頭に、過去のこの大会に出場して好成績を上げた国内外のトップスケーターが次々と出場し、被災地へ向けて、復興への力強いエールを送るとともに、収益金を被災地の復興財源として寄付しました。