ショートプログラムの試合の流れ

ここでは、フィギュアスケートの競技のうちショートプログラムについて解説します。

ショートプログラムは、男女シングル、ペアにおける2つのプログラムのうち、先に滑るものです(後で滑るものは「フリースケーティング」です)。

 

時間

ショートプログラムの演技時間は、男女シングル、ペアで共通して2分50秒です。ただし10秒以内の増減は認められています。

選手が動き出した所からカウントを開始し、選手が停止したらカウントをストップします。音楽の開始と終わりとは関係ありません。

音楽は、自由に選曲したものを使用できます。

 

エレメンツ

ショートプログラムには、エレメンツと呼ばれる7個の必須の要素があり、これら全てを演技に盛り込まなければなりません。また、これら以外のエレメンツを盛り込んでも技術点は認められません。ミスをしたエレメンツのやり直しも認められていません。

7個のエレメンツは男女シングル、ペアで異なり、下記で解説します。

 

男子シングルのエレメンツ

男子シングルのエレメンツは下記の通りです。

  1. アクセルジャンプ(3回転もしくは2回転)(1回転の場合はGOE「-3」)
  2. ステップからのジャンプ(4回転もしくは3回転)(ステップがない場合や、1,2回転の場合はGOE「-3」)
  3. ジャンプコンビネーション(4回転-3回転、4回転-2回転、3回転-3回転もしくは3回転-2回転)(同じものを2回飛んでも構わない)(回転の組み合わせがこれ以外になった場合はGOE「-3」)
  4. フライングスピン (8回転未満の場合はGOEがマイナス)
  5. 足換えスピン(各足で6回転未満の場合はGOEがマイナス)
  6. スピンコンビネーション
  7. ステップシークエンス

 

女子シングルのエレメンツ

女子シングルのエレメンツは下記の通りです。女子の場合は4回転ジャンプがありません。

  1. アクセルジャンプ(3回転もしくは2回転)(1回転の場合はGOE「-3」)
  2. ステップからのジャンプ(3回転)(ステップがない場合や、1,2回転の場合はGOE「-3」)
  3. ジャンプコンビネーション(3回転-3回転もしくは3回転-2回転)(同じものを2回飛んでも構わない)(回転の組み合わせがこれ以外になった場合はGOE「-3」)
  4. フライングスピン(8回転未満の場合はGOEがマイナス)
  5. スピン (レイバックスピンかサイドウェイズリーニングスピンのどちらか)(8回転未満の場合はGOEがマイナス)
  6. スピンコンビネーション
  7. ステップシークエンス

 

ペアのエレメンツ

ペアのエレメンツは下記の通りです。

  1. サイド・バイ・サイドのソロジャンプ(3回転もしくは2回転)(1回転の場合はGOE「-3」)
  2. スロージャンプ(3回転もしくは2回転)(1回転の場合はGOE「-3」)
  3. ツイストリフト(3回転もしくは2回転)(1回転の場合はGOE「-3」)
  4. リフト(シーズンごとに種類の指定あり)
  5. スピン(シーズンごとに種類の指定あり)
  6. デススパイラル(シーズンごとに種類の指定あり)
  7. ステップシークエンス

 

invalid element

ルールを満たさないジャンプはinvalid elementとなり、0点になってしまいます。

たとえばスケートカナダ2015での村上佳菜子選手は、「1」のアクセルジャンプにおいて、3回転もしくは2回転を跳ぶ必要があるのに1回転となってしまい、0点となりました。

また、「1」「2」「3」において同じジャンプを飛ぶことはできません。例えばスケートカナダ2015の羽生結弦選手が、「2」で4回転トゥループを飛ぶ予定が2回転トゥループになってしまい、さらに「3」において3回転ルッツと3回転トゥループを飛ぶ予定が3回転ルッツと2回転トゥループになってしまいました。羽生選手は「2」の要件を満たさず、さらに「3」において2回転トゥループを「2」とダブって飛んでしまったため、invalid elementとなり、ジャンプの基礎点、GOEで大きな損失となりました。

 

後半ボーナス

男女シングル・ペアで行われるジャンプ要素には、後半ボーナスというものがあります。2分50秒の演技であれば、1分25秒経過以降に跳んだジャンプは基礎点が1.1倍になるというものです。

 

フィギュアスケート世界選手権2016の女子ショートプログラムの盛り上がり

2016年3月26日に開幕したフィギュアスケート世界選手権2016の女子シングルのショートプログラムにおいて、「3」のコンビネーションジャンプで38人中23人(6割強)が3回転3回転に挑戦するというハイレベルな戦いが繰り広げられました。

10年前に荒川静香選手がトリノオリンピックで優勝した際に、ショートで3回転3回転に挑戦する選手は2人だけだったといいますから、最近の女子スケーターのレベルの高さがみとてれます。

一番多いのが、もっとも難易度が低いとされてるトリプルトゥ+トリプルトゥのコンビネーションで11人が挑戦しました。それ以外にも、トリプルフリップ+トリプルトゥが2人、トリプルループ+トリプルトゥが1人、トリプルサルコウ+トリプルトゥが1人など、ハイレベルなジャンプに挑戦する選手が続々現れ、70点台の採点が連発する盛り上がりとなりました。