スピンのレベルと基礎点:レベルやGOEを上げる要素、採点基準の変遷

ここでは、スピンのレベルと基礎点について解説します。

スピンの基礎点について

スピンの基礎点は技ごとにレベル1から4まで定められており、下記の通りとなっています。基礎点について詳しく知りたい場合は、「技術点(TES:テクニカルエレメンツスコア)とは?」を参照してください。

 

  レベル1 レベル2 レベル3 レベル4
アップライトスピン 1.2 1.5 1.9 2.4
シットスピン 1.3 1.6 2.1 2.5
キャメルスピン 1.4 1.8 2.3 2.6
レイバックスピン 1.5 1.9 2.4 2.7
フライングアップライトスピン 1.7 2 2.4 2.9
フライングシットスピン 2 2.3 2.6 3
フライングキャメルスピン 1.9 2.3 2.8 3.2
フライングレイバックスピン 2 2.4 2.9 3.2
コンビネーションスピン 2 2.5 3 3.5
足替えアップライトスピン 1.7 2 2.4 2.9
足替えシットスピン 1.9 2.6 2.6 3
足替えキャメルスピン 2 2.3 2.8 3.2
足替えレイバックスピン 2 2.4 2.9 3.2
足換えコンビネーションスピン 2 2.5 3 3.5

 

スピンのレベルの上げかたについて

スピンには、B(ベース)、1,2,3,4の5段階のレベルがあります。下記の要件を1つ満たせばレベル1、2つ満たせばレベル2……というようにレベルが上がっていきます。

要件は以下のようなものが挙げられます。スケーターの工夫について詳しく知りたい場合は「スピンの追加要素と様々な工夫」を参照してください。

  • 難しい姿勢バリエーション
  • さらに異なる難しい姿勢バリエーション
  • ジャンプでの足替え
  • バックエントランス、難しいフライングエントランス
  • 明確なエッジ変更
  • 左右の足とも3基本姿勢全てをふくむ
  • 直ちに行う両方向のスピン
  • 1つの姿勢で8回転
  • レイバックスピンとサイドウェイズスピンの変化、それぞれ3回転
  • レイバックスピンからのビールマンスピン

 

スピンのGOE(出来栄え)について

スピンの美しさや技術の高さは、GOEで評価されます。GOEについてのさらなる解説は「出来栄え(GOE)による加点とは?」を参照ください。

プラス要素(GOE「+1」~「+3」で評価)

  • 回転速度が速い/途中で加速する
  • すばやく軸をとる
  • すべての姿勢でバランスの取れた回転数
  • 規定回転数をあきらかに超えている
  • 姿勢が良い/フライングの空中姿勢が良い
  • 独創的でオリジナリティがある
  • 全体をコントロールできている
  • 音楽に合っている

マイナス要素(GOE「—1」~「-3」で評価)

  • 転倒
  • フリーレッグや手がタッチダウンしている
  • 規定回転数に満たない
  • 姿勢が拙劣、ぎこちない、回転速度がおそい、軸が流れる
  • 足換えが拙劣
  • フライングの踏み切り、着氷が正しくない
  • フライングの空中姿勢がとれていない

 

採点基準の変遷とスピンの変化

旧採点時代のスピンの名手として村主章枝選手があげられます。ソルトレイクシティ五輪5位、トリノ五輪4位の連続入賞、世界選手権銀メダル1枚、銅メダル2枚獲得、グランプリファイナル日本人初優勝など華々しい戦績を持ち、2014年に惜しまれつつ引退した彼女の得意技は高速スピンで、世界最高速とたたえられていました。

最近はルールの変更により、こうした高速スピンよりも、足変えをしたり難易度の高い姿勢をとるスピンの方が評価されるために、村主選手のようなスピンを披露する選手は少なくなっています。しかし村主選手の演技のフィナーレを彩る華麗なスピンのような魅力も捨てがたいものがあります。エキシビジョンなどでは、こうした多彩なスピンを目にすることもできます。